2020年9月17日発売の週刊ヤングジャンプ42号掲載の「九龍ジェネリックロマンス」についてネタバレをまとめました。
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【前回のあらすじ】
鯨井Bがいた頃の九龍で、工藤は彼女と良い雰囲気になりつつありました。
彼女の後輩だった工藤は、鯨井Bにかっこいい所を見せようと必死な様子・・・その努力の甲斐があったのか、彼は鯨井Bとキスをすることに成功します！
一方時間は現代へと戻り、グエンとみゆきが話をしています。
「鯨井にホクロがあった」というグエンの言葉に、みゆきは「彼女はクローンではないかもしれない」といい出しました！
九龍ジェネリックロマンス28話のネタバレ
鯨井の部屋から笑い声が響いていました。
楊明と鯨井は彼女の部屋で宅飲みをしていたのです。
ビールを何本かあけながら、2人はそれぞれの近況に花を咲かせていました。
「本当にいい職場なの！」
嬉しそうにそう語る楊明は、小黒に紹介してもらったという新しい仕事場について話しています。
服や小物のリメイク、お直しを行う工房で働くことになった彼女は、今まででは考えられない程の待遇の良さに大興奮でした！
彼女の話をやや呆れながらもホッとして聞いていた鯨井に、楊明は明るく質問を投げかけます。
「で、レコぽんはどうしてた？何かすっきりした顔してるけど、いいことでもあった？」
ビール片手にそう聞いてきた彼女に、鯨井はなんでもない事のようにわかったことを話しました。
「私と鯨井Bは別の人間で鯨井Bはすでに亡くなってるみたい」
突然の”死んでいる”というワードに楊明の顔色はみるみる青くなっていき、そして彼女は叫びました！
「フツーに怖い！」
そして、すぐにハッとした顔になり、おそるおそると言った様子で鯨井に尋ねます・・・
「じゃあこの部屋って・・・死んだ人の部屋？」
鯨井は特に気にもしていないのか、そうなるのかな？といいました。
そんな鯨井に楊明は怖い！と言い出したため、鯨井は飲み会をやめて帰るかと聞きましたが・・・
「こんな話聞いてひとりでいたくない！」
と彼女は叫び、自分の体を抱きしめながらも結局鯨井の部屋からは出ていきませんでした。
怖がりながらも鯨井に彼女はどうしてその話がわかったのかを聞いていきます。
その問いに鯨井はボーイさんが教えてくれたという事と、工藤も何か知っているようだ、ということまで話しました。
それをきいた楊明はなぜ事情を知ってる工藤に話を聞かなかったのかと詰め寄ります。
鯨井は一度うつむいたあと、意を結したように彼女に向き直り語り出しました。
「楊明私、絶対の自分になるって決めたの！」
何かを行動する時、それが間違いでも正解でも、その時にそれを信じて突き進んだのは自分の判断であり、それは”私”として間違いではない・・・
絶対とは自分を信じるということ・・・と鯨井はいいます。
「一瞬でも私が私であるといえる自分になりたい」
そう言い切った鯨井を、楊明はキラキラとした瞳で見つめたあと「それってすっごく素敵！」と前のめりになりながら称賛しました！
けれど、すぐに新たな疑問が湧き出してきたのかまた質問を投げかけます。
「別人なのに姿がそっくりだったり、過去の記憶がないとか謎はそのまま・・・レコぽんはどこからきたの？」
その言葉に、鯨井は答えとなりそうな出来事を思い出し、それをポツポツと話しはじめました。
以前蛇沼の元へカウンセリングを受けに行った時”シワとは人生の歴史、ですがあなたのシワはそういう型であるようなただの溝だ”といわれた事を話します。
そして、今自分が住んでいる部屋も、いつから住んでいるかわからないのにどこに何があるかはわかると言いました。
「まるで鯨井Bの人生とつじつまがあうように創られているような・・・」
その言葉をきいた楊明は「クローンってこと・・・？」と深刻そうな表情に・・・
彼女は以前、ネットの掲示板でジェネテラ計画の裏でクローン計画が始動しているという嘘くさい話を読んだことを思い出します。
そして、当時そこにはクローンではなくその創られた対象を”ジルコニアン”と呼んでいたと楊明はいいました。
「人工石のジルコニアとかけてるのかな・・・」
そうつぶやいた鯨井に、楊明は「今日のあたしのピアスジルコニアだよ」と笑顔をみせながらピアスを見せてくれます。
彼女の耳には本物と見紛うような美しいダイヤモンドが煌めいていました。
「初めから偽物としてつくられていたら・・・偽物が本物になりたいなんて思うのは高望みなのかな・・・」
そういってうつむいてしまった鯨井を、楊明はベッドへと連れていき、部屋の電気を消すようにいいました。
そして、寝転んだ彼女にピアスを外してベッドランプの灯りに照らして見せます。
そこには、美しく輝くジルコニアがあり、鯨井はその輝きに目を奪われました。
楊明は、ジルコニアは確かに人工的につくられたものだけど、私は好き、と語ります。
そして、それは自分が全身整形をした者だからかもしれないけど、人工だってこんなに輝けるんだよ、と言い切りました。
「世の中にはフェイクはフェイクだなんていう人が沢山いるけど、偽物の輝きに本物を感じる人もいるってこと忘れないでね」
そういって微笑みかけてくれた楊明に鯨井は胸が暖かくなるのを感じました。
「ありがとうね、楊明」
そう微笑んだ鯨井に、楊明がとつぜんこう話しかけてきます。
「ねえ、トイレ一緒に行かない？」
まだまだ鯨井の部屋が怖い楊明なのでした・・・
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九龍ジェネリックロマンス28話の感想
鯨井には楊明という素敵な友達がいて本当によかった！
彼女の不安もしっかりぬぐいさってくれたようでよかったです！
次回の九龍ジェネリックロマンス29話が掲載される週間ヤングジャンプ44号は10月1日の発売となります！
